またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

国連UNHCR難民映画祭に行ってきた。

観なかったことにできない映画祭

先週の土曜日に、九段の坂を登りきって左を曲がったところにあるイタリア文化会館に初めて行った。
国連UNHCRが毎年開催している映画祭で、2本のドキュメンタリーを観てきた。なんと無料だ。

1本目はアカデミー受賞作『アレッポ最後の男たち」水曜日の回の抽選に漏れたので、開演1時間前に整理券をもらおうと焦って会場へ急いだ。予想に反して当日券の列は空いていて、すんなり整理券をもらえた。上映の時には満席になったので、やはり人気があったのだろう。


ホワイト・ヘルメットは、空を眺めて、爆撃機が爆弾を落とすと、爆撃地へ急行する。現場は修羅場そのものだ。瓦礫の中から犠牲者を助け出す。生存者も、そうでないものもいる。映画全編が爆撃と救援活動の連続で、観ているこちらまで息もできない緊張感がつづく。そんな中、隊員と子供たちとの会話にほっと胸を撫で下ろす。戦争が日常に入り込んでくる恐怖。
映画制作チームは隊員とともに行動し、まじかで撮影、臨場感半端ない。国外へ避難すべきか、故郷に留まるべきか悩む隊員の苦悩にも寄り添う。
以前、私が翻訳したグローバル・ボイスの記事も読んでね!


2作目は『神は眠るが、我は歌う』祖国イランから死刑宣告を受けたミュージシャン、シャヒンは命を狙われても歌うことを止めない。


作品としての完成度が高く、シャヒンの音楽は多彩でとても魅力的だった。
2度目目の死刑宣告が出された後、盟友だったバンドのメンバーが抜け、拠り所だったマネージャーさえも辞めていく。それでも歌い続けるシャヒンの姿に心打たれた。