またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

映画-サ行

報道写真を見に行った。

土曜日、久々に恵比寿の東京都写真美術館へ写真展を見に行った。 「ジョセフ・クーデルカ プラハ 1968(Invasion Prague 68/Josef Koudelka)」と「世界報道写真展2011」。 前者は1968年8月、ワルシャワ条約機構軍がプラハの街に侵攻した動乱の…

まだ生きている―キェシロフスキ・プリズム『スティル・アライヴ』

STILL ALIVE/2005/ポーランド/マリア・ズマシュ=コチャノヴィチ監督 先週末、偶然乗り合わせた山手線はチョコレート電車だった。車内の広告もMeijiのチョコレート一色で、思わず甘〜い香りが漂ってきそうな気配だった。 肌寒い雨の中、簡単にラーメン屋で腹…

音楽はすべての人を救う―『路上のソリスト』

The Soloist/Joe Wright/2009/America I knew him playing the violin on a dairy crate in the moning sun,,, Every night my friend Nathaniel tucks his instruments away and lays his head amang the predetors, hustlers and drunks,,, 彼はいつも朝日…

女の子映画の決定版―『ジュノ』

JUNO/Jason Liteman/2007/米 A comedy about growing up / ...and the bumps along the way. (デコボコ道につまずきながら、成長していく青春コメディ)アメリカは少し変わっている。 マサチューセッツ州の平和な町で、女子高生が同時期に妊娠し、共同で子…

石油というドス黒い血にまみれて―『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

There Will Be Blood/2007/アメリカ 「良い映画は音楽も良い」というのが私の持論だが、ポール・トーマス・アンダーソン監督の新作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(どうして邦題つけないの?)の映画音楽は。近年稀に見る衝撃度だ。

ニコラエじいさん、さようなら!『ジプシー・キャラバン』

Gypsy Caranan/2006/アメリカ YOU CANNOT WALK STRAIGHT WHEN THE ROAD BENDS...(ローマのことわざ) ジプシーの語源は、エジプシャンだと聞いた事がある。今では、ヨーロッパ中心に散らばっているジプシー(ロマ)と呼ばれる人達は、もともとインドがルーツ…

BLOODY血みどろスウィニー・トッド

SWEENY TODD The Demon Barber of Fleet Street/2007/アメリカ ティム・バートンとジョニーデップの最強コンビがお送りする、新作『スィニートッド フリート街悪魔の理髪師』。スティーブン・ソンドハイムの名作ミュージカルの映画版に挑戦した。果たして出…

左目で綴った映像詩―『潜水服は蝶の夢を見る』

Le Scaphandre et le Papillon/2007/フランス=アメリカ パテ社のモビールがゆらゆらした後、画面はレントゲン写真を次々と写し出す。そのバックに流れるのは、なつかしいシャルル・トレネの『ラ・メール』だ。その暖かい歌声を聴くだけで、私の胸はいっぱい…

世界中の映画好きに捧げる映画―『それぞれのシネマ』

To Each His Own Cinema/2007/フランス他 東京フィルメックスのオープニング作品『それぞれのシネマ』を観て来た。 この作品は、カンヌ映画祭が60回を記念して世界の映画作家にそれぞれ短編を委託し集められたオムニバス映画。映画館をテーマに、持ち時間は…

初めてのマレーシア映画―砂利の道(The Gravel Road)

東京を台風が吹き荒れた土曜日、六本木でインド系マレーシア人の家族を描いた作品を観た。東京映画祭の「アジアの風」という企画。この前に上映されたスティーブン・ブショーミの『インタヴュー』が満員だったため、何の予備知識のないまま観た。 タイトルど…

コパカバーナの海と太陽がボサノヴァのゆりかごだった―『ジス・イズ・ボサノヴァ』

Coisa Mais Linda:Historias e Casas Da Bossa Nova/2005/ブラジル 日比谷公園で心地良い小野リサのボサノヴァを聴いてから、この映画が見たくなった。渋谷の単館ロードショーだったが、重い腰をあげて行って来た。観て、聴いて、すっかりいい気分になった…

奇想天外 and 魔訶不思議な建物をつくるおじさん―『スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー』

(Sketches of Frank Gehry by Sydney Pollack /2005) フランク・ゲーリーを知ったことは、アントニオ・ガウディ以来の驚きであり、喜びである。今回の映画は、フランク・ゲーリーという天才的な建築家の創作の謎と人間に、親友の映画監督シドニー・ルメット…