またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

大好きだったまどみちおさん

昨日の土曜日に渋谷で落語を聴きに行ったところ、思いがけないものに遭遇した。
しろやぎさんくろやぎさんだ。
これがその写真だ。

少し早めに会場に行ったのだが、渋谷のど真ん中で、けたたましく鳴き続けるケモノの声が聞こえた。この声はヤギに違いないと踏んで声をたどって行くと、お洒落なカフェの店先にヤギ小屋が設えてあった。
盛んに鳴いているのはしろやぎの方で、くろやぎは静かに横にたたずんでいる。寒いのかふたりはくっついていた。ちなみに、しろいのがサクラでくろいのがショコラだそうだ。

なんという偶然だろう。先日お亡くなりになられたまどみちおさんの代表作「やぎさんゆうびん」の世界じゃないか。私はまどさんの歌を唄って大きくなった。「ぞうさん」「不思議なポケット」「ドロップスのうた」とか今でも大好きだ。
そのなかでも、「やぎさんゆうびん」が一番のおきにいりなのだ。可愛くて、ユーモアがあって、ナンセンス。しろやぎさんとくろやぎさんのお手紙は果てしなくつづいていくのだろう。

いつだったか、NHKでまどさんのドキュメンタリーを放映していた。100歳になっても詩と生き続けるまどさんの日常を追ったものだった。その中で、まどさんが戦時中に作った幾編の詩を深く悔やんでいたということを知った。戦争に協力したことを今になっても反省しているというのだ。
戦時中に戦争に協力した文化人は数多い。過去はどうあれ、まどさんの姿勢は立派だと思った。