またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

北極熊が北極からいなくなる?

その昔北回りでヨーロッパに行くには、トランジットで必ずアラスカのアンカレッジに立寄りました。私の記憶では、空港のロビーに大きなシロクマの剥製が飾ってありました。外には出ませんでしたが、極寒の地にいるんだという実感がわいたものでした。その白熊、正しくは北極熊が出ている、NHKプラネットアースの再放送を見ました。

極地の動物達の生態ドキュメントでしたが、北極圏の北極熊の生息数が減って来ているそうです。北極熊は主に氷上にいるアザラシを主な食料としているのですが、地球温暖化の影響で海に氷が張っている期間が短くなり、アザラシ猟がままならなくなってきているのです。
番組では、体重の重いオスの北極熊が解けかかった氷の海にぶざまに足を取られる様子を写していました。何の成果もないまま海から戻った時、セイウチの群れに遭遇します。元気を振り絞って狩りを試みますが、相手は大きなセイウチ。逆にキバで反撃されて、徒労に終わります。陸の王者白熊も、手負いとなっては死を待つのみでしょう。

この北極熊が、諦めたかのようにセイウチの群れの横で丸くなって動かなくなった姿に、胸が痛みました。野生動物の世界に感傷が無意味な事は、長年こういった番組を見続けて来た者として理解しています。しかし、北極や南極の氷がどんどん減って行く地球温暖化の原因を作り出したのは、私達人間です。シロクマが動物園にしかいなくなる日が来て欲しくないものです。

四国の砥部動物園にいる、白くまピースがDVDになっています。このお正月にもNHKで放映してましたね。こぐまの時は白い天使のようでした。動物園の狭い檻に囲われて幸せかどうかは分かりませんが、この世界しか知らないので、彼女は氷の海の夢をみる事はないでしょう。