「戦場のガールズライフ」
桜の樹の下には屍体が埋まっている
と書いたのは、『檸檬』の梶井基次郎だった。
屍体の養分を吸って咲き誇る桜の花と、地下に埋まっている腐っていく屍体。
そういえば、岡崎京子の『リバーズ・エッジ』にも河原に死体を見に行く印象的な場面がある。
私と岡崎さんは5歳違いだから、彼女が活躍していたバブル全盛の頃のことはよく憶えている。
表紙の絵に惹かれてたまたま手に取った『PINK』で岡崎京子ファンになった。
- 作者: 岡崎京子
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
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- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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女の子の生活と本音を、包み隠さず、肯定的に、ある意味あからさまに描いた。
交通事故のためにここ20年あまり作品を発表できない状況だが、岡崎京子は忘れられてはいない。
会場には、ガールズばかりでなく、ボーイズも沢山集まっていた。
いつもは高価なので敬遠するカタログも買った。2300円(税別)。
- 作者: 岡崎京子
- 出版社/メーカー: 平凡社
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この中から、印象的な言葉を抜粋。
この世では
何でも起こりうる
何でも起こりうるんだわ
きっとどんな
ひどいことも
どんな
美しいことも 『PINK』
最近よく思うことは すべてはばらばらでありつつ
同時にすべてがつながっているということ。そしてそのことに
すこやかに対処するのは とてもむつかしいということだ。 『森』
最後に現在の岡崎さんからのメッセージ。
ありがとう、みんな。