またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

筑紫哲也氏死去の悲しいニュース


夜の11時台のニュースはいつもTBSを見ていた。筑紫さんがキャスターだったからだ。
筑紫さんの声を聞かないと、一日が終わった気がしなかった。

「報道は中立でなければいけない」という意見があるが、それは少し違う。
筑紫さんを偏向しているという人達がいるが、政府の方針等を伝えるだけでは、ジャーナリストの存在価値がない。時の政治を分析し批評し、必要があれば軌道修正を促すのが、ジャーナリストの使命である。
いつも弱者の視点から物を言う人だった。新聞記者時代に駐在した沖縄にも肩入れしていた。自然と文化の宝庫の沖縄だが、日本の政治のツケを一身に背負わされている。永田町からではなく、底辺や辺境から見えてくるものもある。
クリントン大統領等、高名な政治家を招いての討論会も好評だった。

定例となっていた、天野さんの世界のCMや、おすぎとの新作映画の品評会を、私は愉しみにしていた。映画評は本当に参考にしていた。

肺ガンを公表し、テレビ出演をセーブするようになってからは、熱心にニュースを見る機会は減ってしまった。それでも、時たま顔を見せてくれるのを心待ちにしていたのに。
筑紫さんが居なくなったと思うと、本当に悲しい。
せめて、筑紫さんが残してくれたメッセージを、後世に伝えていきたい。