またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

残念なビルマ情勢

先日ビルマのデモのことを書いてから、まったくもって、酷いことになってしまいました。ビルマの軍事政権は、今さえ乗り切れれば先の事はどうなってもいいのでしょう。僧侶を手にかけ、民衆の怒りを屁とも思っていないようです。これで、タン・シュエ氏は国外の声には耳を塞ぎ、政権の座には死ぬまでかじりつくしかないでしょう。さもないと、自分の身が危ういですから。
デモを撮影中に狙撃された長井さんは、大手の通信社や新聞社から派遣された訳ではなく、映像プロダクションの契約カメラマンだったそうです。最近では大手メディアのジャーナリストは、戦場などの危険な地域に足を踏み入れなくなったと聞きます。イラクで殺された橋田さんたちもフリーでした。今日の葬儀で鳥越俊太郎さんが弔辞で引用していた長井さんの言葉が胸に響きます。
「誰も行かない所へは、誰かが行かなければならない」
それにしても長井さんが射殺される現場を写した映像は衝撃的です。倒れてもなおカメラを写そうとしている様子は胸のつぶれる思いです。その様子を写していた人もまた、危険を犯しているわけです。ビルマ当局には、長井さんが命を掛けて写したビデオテープを、すぐにそのまま返してもらいたい。日本政府も、及び腰を捨ててはっきりした態度を取って欲しいものです。