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またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

私の中のベルイマン

数ある作品の中で私が観ることのできたのは4本だけで、彼の映画を語る資格はない。ただ、若い頃スウェーデンに縁があった関係で、身近に感じてきた。20年程前、大久保のグローブ座で彼の芝居令嬢ジュリーも観ているし、著書『ベルイマン自伝』も読んだ。
ベルイマンを神のように崇めているウッディ・アレンの映画『私の中のもうひとりの私』(もちろんベルイマンのまねっこ)をもじって、「私の中のベルイマン」としてみた。

『ファニーとアレキサンデル』(1980)
難解で知られるベルイマン作品の中で、これは文句なく面白い。この映画の公開後、もう映画は撮らないと発言して世界中を落胆させた。
自伝的要素が強い作品で、ベルイマン作品のエッセンスがぎゅうっと詰っている。大昔に一回観ただけなのに、数々のシーンが脳裏に浮かぶ。名画の証拠である。冒頭のクリスマスのシーンも鮮明に憶えている。
その後間もなく、ストックホルムに遊びに行って、現地の大学の日本語学科の学生達とこの映画の話題で盛上がった。楽しい思い出である。
ベルイマン自伝(新潮社)
この本は失意の日々を送っていた頃に読んだ。他にも自伝をたくさん読んでいる訳ではないが、これは傑作だと思う。映画監督は文章もうまい。
始まりこそ誕生したころの話だが、年代はアット・ランダムで、最近の出来事の後に少年時代の思い出が出てくる。しかも何の違和感も感じられず、話の進め方が実にうまい。
女性が大好きで、結婚は5回だが、2年位ごとに相手が変わる。驚いてしまった。実にうらやましい限りだが、芸術家は何かが違うんだろうな。
芝居の方は、『サド侯爵夫人』だったかもしれない。イヤホン代をけちって、スウェーデン語のセリフはよく意味がわからなかった。中身はほとんど憶えていない。ばちあたりである。
どこかで回顧上映をやって欲しい。ベルイマン作品はスクリーンで観たいので。