またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

作家もやっぱり猫が好き

作家とその飼い猫のエピソードを、かわいい写真と共にめくっていく。実に楽しい。

「猫」といって最初に思い付く夏目漱石から始まって、中島らもまで27名の作家と沢山の猫達が掲載されている。どこでも好きな所から、きままに眺めれば良い。
表紙は中島らも家の「とらちゃん」、引っくり返すと、火鉢に手をかけて居眠りをする室生犀星家の「ジイノ」。
「俺の無口なペン先ではとても描写できないほどとらちゃんは愛らしい」と中島らもは告白する。
猫の数では大佛次郎。お行儀よく一列になって食事する猫達を優しく見守っている
「田村もネコも正月にふらりとやってきた」とは、田村隆一夫人の弁。大晦日に鳥籠を片手に現れてそのまま居着いた詩人。「田村もネコも来た時から悪びれることなく、堂々としていて、よく似ていた」そうだ。
ネコの死後、愛猫を剥製にしたのは、谷崎潤一郎開高健のふたり。私は庭に埋める派。

わがままで人に媚びない猫のどこに作家が惹かれるのか?個性と個性がぶつかりやしないのか?作家も猫も書斎派ってことなのかな。