またたびCINEMA〜みたび〜

大好きな猫や映画の小ネタなんぞをとりとめもなくつづってゆきます

映画-ハ行

HAPPY VALENTINE'S DAY !

今日はヴァレンタイン、愛の記念日ということで、思いつくままにヴァレンタインにちなんだ音楽や映画等をあげてみよう。 Googleの去年のヴァレンタインのロゴ。歌はトニー・ベネット『Cold Cold Heart』。今年はロゴは特になしでした。 昔から大好きなチェッ…

People have the power―『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』

Patti Smith:Dream Of Life/Steven Sabring/2008/米パティ・スミスについて、そんなには知らない。ファンという訳でもない。CDも持ってない。 ただ、パティ・スミスのライヴを体験したことがある。引退していた彼女が音楽シーンに復帰して、1997年に初来日し…

映画『ハゲタカ』はドラマを超えられたか?

ハゲタカ/大友啓史/2009/日本/ 誰かが言っていた。人生の悲劇はふたつしかない。ひとつは金のない悲劇。 そして、もうひとつは金のある悲劇。世の中は金だ。金が悲劇を生む。 企業買収をテーマにしたドラマ『ハゲタカ』は、ホリエモンらが世間を騒がせていた…

あのCIAをとことんコケにしちゃいました。―『バーン・アフター・リーディング』

ここ2ヶ月間くらい観た映画の感想をアップしていく予定です。後、阿修羅展もね。 (Burn after reading/2008/Joel Coen & Ethan Coen/アメリカ) 『ノー・カントリー』で世界を震え上がらせたコーエン兄弟の新作は、得意のコメディ『バーン・アフター・リー…

闇に葬られる女たち―『ボーダータウン 報道されない殺人者』

Bordertown/グレゴリー・ナヴァ監督/2006/アメリカ アメリカとメキシコの国境地帯が無法地帯なのは知っていたし、これまでも数々の映画が描いて来た。 しかし、この『ボーダータウン』という映画の衝撃は、群を抜いて凄まじい。 のどかなオアハカから想像も…

一筋縄ではいかない変化球のドラマ―『フィクサー』

Michel Clayton//2007/アメリカ 「今回のアカデミー賞候補は暗い作品が多かった」という声を聞いた。でもここ数年で飛抜けて作品の質が高いのではないか?というのが私の印象だ。明日から公開される『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』も、とっても期待してい…

桐生の澄んだ空気、そのままの映画―『人のセックスを笑うな』

タイトルはエディソン・チャンへの当てつけではありません。偶然です。人のセックスを笑うな (河出文庫)作者: 山崎ナオコーラ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2006/10/05メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 130回この商品を含むブログ (312件) を見る…

男の出る幕はない!―『ボルベール<帰郷>』

Volver/2006/スペイン いつも意表を突いた映画を見せてくれるペドロ・アルモドバル監督の『ボルベール』をやっと見た。カンヌ映画祭で中心人物6人(?!)が女優賞を獲得したのが象徴的な、女性のパワーに圧倒される作品だ。脚本賞も獲ったんだけどね。 冒…

悪夢より恐い現実って?―『パンズ☆ラビリンス』

El Laberinto del Fauno/Pan's Labirinth/2006/スペイン・メキシコ 『パンズ・ラビリンス』につながる世界 去年のギリアム版不思議の国のアリス『ローズ・イン・タイドランド』につづき、またもや少女のダーク・ファンタジー映画の傑作が誕生した。私の今年…

氷の海で立往生する白くま―『北極のナヌー』

Arctic Tale/2007/アメリカ いつもなら分厚い氷が張っているはずの北極の海。氷が砕けたガラスのように浮かび、碧い海が白い氷の下から顔を覗かせている。その小さな氷の上で。大きな北極熊が右往左往している。手近の氷に飛び移ろうとして失敗。無様である…

たった一丁の銃で世界に悲劇が降り注ぐ『バベル』

TVで誰かがこの映画を「風が吹いたら桶屋が儲かる」といった話だと言っていた。当たらずと言えども遠からず、である。 モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本と場所も違えば、登場人物も、言葉もそれぞれバラバラ。発端はある日本の男がモロッコ人のガイドにラ…

また繰り返される暴力

今晩のニュースは、ここ日本とアメリカで起きた二つの銃撃事件で大騒ぎでした。伊藤一長・長崎市長を銃撃した犯人は暴力団幹部だそうですが、長崎市で市長が撃たれるのはこれで二回目です。90年に本島等・前市長が右翼団体幹部に撃たれています。日本では、…

光と時の映像詩に酔う―『百年恋歌』

(最好的時光/侯孝賢監督/2005/台湾)観終って、久しぶりの幸福感に浸っている。20年近く前、『童年往事』で候孝賢(ホウ・シャオシェン)を発見?した時の興奮を思い出した。その頃は、中国大陸の方ではチェン・カイコーやチャン・イーモウ等の第五世代と…

雰囲気はいいんだけど..。『ブラック・ダリア』

ブラック・ダリア (文春文庫)作者: ジェイムズエルロイ,James Ellroy,吉野美恵子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1994/03メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 56回この商品を含むブログ (135件) を見る数年前に観た、ジェイムス・エルロイ原作の『L.A.コン…

謎の訪問者と父の過去 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

このところ、アメリカの田舎を舞台にした映画を立てつづけに見ています。もう『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』を見ましたし、次回はラース・フォン・トーリアのアメリカ三部作の最後『マンダレイ』かな?ヒストリー・オブ・バイオレンス [DVD]出…